ダイニングキッチンリフォームで迷った壁紙選びの話
ダイニングキッチンのリフォームを予定されているお客様から、こんなご相談をいただきました
「長く愛用してきたキッチンを思い切って新しくすることにしました
せっかくなら部屋の雰囲気を変えたくて、アクセントクロスを取り入れたいと思っています
ただ、何を選べばいいのか分からなくなってしまって……相談に乗ってもらえませんか?」
工事開始までは約2週間
お仕事をされているお客様で、ショールームへ足を運んでじっくり検討する時間はありません
ただ、ご自分の好みを理解されていて色のことの知識も深い方
それでも、やはり迷ってしまって決められないとのことなのです
なぜクロス選びは、こんなにも迷うのか
アクセントクロスの選定は、想像以上に難しいものです
理由は大きく分けて、次の3つです
・選択肢がとにかく多い
・面積は小さいのに、空間の印象を大きく左右する
・完成後の姿をイメージしづらい
カタログには小さなサンプルが並び、施工写真も掲載されています
けれど、その情報だけで「自分の家に貼った状態」を具体的に思い描くのは、ほぼ不可能です
結果として、選んだもので良いのか
それとも他にもっと適したものがあるのか
「こんな感じになるのかな?」
と想像力をフル回転させても、判断を下せない状況になってしまいます
まず行うのは、条件の整理

ここで、インテリアコーディネーターとしての役割が始まります
最初に行うのは、すでに決まっている要素の整理です
キッチンの扉色、天板、キッチンパネル
コンロやレンジフードなど、機器類の色や素材
それらがどのようなバランスで構成されているかを把握します
次に重要なのが、リフォームならではの条件
それは「既存のまま残る部分がどこか」という点です
新築と違い、すべてが新しくなるわけではありません
残る要素と新しくなる要素を踏まえた上で、
完成後の全体像をイメージすることが欠かせないポイントとなります

「なんとなく」を、言葉にする
条件を整理した上で、
お客様が思い描いている全体の雰囲気を丁寧に伺います
私がアクセントクロスを選ぶときには、必ず理由があります
・なぜ、この色・柄なのか
・なぜ、他の候補は外したのか
・「無難」と「ちょうどいい」の違いはどこにあるのか
人は、選択肢が少ないと
「他にもっと合うものがあるのでは?」と感じます
一方で、選択肢が多すぎると
「どれも良く見えて、決められない」状態に陥ります
だからこそ、事前に状況を整理し
判断の軸を明確にすることが大切です
ここが見えてくると、選択肢は自然と絞られ
最終的には「これしかない」という一点に辿り着きます
そしてその理由を共有できたとき、
お客様自身も
その選択にきちんと自信を持つことができるのです
たかがクロス1枚、されどクロス1枚
クロスは、たった1枚かもしれません
けれど、
「失敗したくない」という気持ちが強い分、迷いも大きくなります
だからこそ、
判断を整理し、道筋を示す役割が必要だと考えています
私は、その部分を引き受ける仕事をしています
現在、工事は進行中で答え合わせはもう少し先になります
完成した空間を見るのが、今から楽しみです
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